ユダの映画三昧 「凶悪」
映画「凶悪」を観ました。
2013年公開。原作はノンフィクション小説「凶悪~ある死刑囚の告発~」です。
監督 白石和彌、出演 山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー。
スクープ雑誌「明朝24」に死刑囚須藤から手紙が届く。須藤に面会した記者の藤井が聞かされたのは3件の殺人事件の余罪とその首謀者「先生」と呼ばれる木村という男の存在だった‥‥。
山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、三氏の迫真の演技力が光っています。
ある1件のレビューに「知りたいという欲求に身を任せ凶悪さを調べることに快感を覚え、義憤という名の仮面を身にまとい、当事者以上に犯罪者への断罪を求める人たち」も「凶悪」さを含んでいる、というものがありました。
事件を追及するにつれ、まなざしが常軌を逸していく記者、藤井で何をアピールしたかったのか正直よく分かりませんでした。レビューを読んで「なるほど!」と思った次第です。ラストシーンでのリリー・フランキー演ずる木村のジェスチャーも理解できました。
「誰にも感情移入できない」意味不明な映画、というレビューも。
多少の曖昧と矛盾はこの作品の半ドキュメンタリーと言う特性を持って目をつぶらなければならないのかも‥‥。
「善良」と「凶悪」。何に依って人は振り分けレッテルを貼られるのか‥‥。
考えさせられる作品です。
救いようがなく暗く望みの無い作品ですので、精神レベルの落ちている方にはお勧め出来ません。
長く更新していませんでした。
また、読んで頂けると幸いです。
お酒に興味のある方はリンクも観てください。所属している事業所の一押し商品で、綺麗な色のの珍しい焼酎です。
ではご機嫌よう。